今日病院にロボットが来ました

遅れての更新すみません。OTマメです。


今日の午前中に「ロボットスーツHAL」の体験・説明会がありました。


ロボットスーツHALとは…
サイボーグ型ロボット技術を下肢の運動支援のために福祉用として製品化したもので、人が動こうとする時、脳から筋肉に向けて運動ニューロンを介して電気信号が伝わり、筋肉が反応して運動がおこります。その時にごくわずかな生体電位信号が皮膚表面に現れます。この電位信号をHALの電位センサーが読み取りその信号を解析して装着者がどのような動作をしようとしているのかを判断して、その動作をサポートするというものです。
モニタリングのシステムもあり、ロボットスーツのHALとパソコンをリンクさせて、足底荷重や重心の位置、膝や股関節の屈曲角度も表示され、歩行中の歩行形態の分析も行えるようになっていました。衣服の上に装着するので外観として、装着者はまさにロボットになったような感じになります。


 残念ながら私はHALを実際に下肢に装着して試すことはできませんでしたが、上腕にセンサーを付けてもらい、自分の上肢の動きからHALの下肢の動きを実際に操作させてもらいました。関節運動を早く行えばその通りHALの股関節・膝関節が素早く屈曲し、遅く行えばゆっくりと屈曲するというのがわかりました。


 試しに男性スタッフが実際に下肢に装着し、動きを体験しましたが、階段昇降時の下肢の挙上や伸展時のアシストによって動作を楽に行えるということを特に実感されていたようでした。


 また、当院に入院されている片麻痺の患者様も使ってみることになりました。やはり始めてということもあり、HALの重量感が気になっているようで「重い」といった言葉が聞かれていました。歩き慣れるにも何度か練習が必要ということでしたが、しばらく練習をしていくうちに下肢の振り出しが少しずつスムーズになっていくのが見てわかりました。また、リハビリの担当者に聞くと、普段は代償運動を行いながらの歩行している方でしたが、HALを装着することにより、代償運動を取り除いた股関節、膝関節の屈曲の正しい運動を引き出しながら歩くことができていたそうです。


 途中から見学希望の職員、それから患者さんも徐々に集まってきて、皆さんHALにとても興味心身のようでした。(患者様の中には以前より「病院にロボットが来る…」と大変楽しみにされている方もいらっしゃいました。)
院長も見学会に出席され、「ロボットを使ってリハビリをする時代になったんだね〜」とつぶやいておられました。


HAL自体、とても高価なものであり、このように実際に目で見たり触れることができて貴重な体験になったなと思いました。